コスト削減を実現するSaaSとは?メリット・デメリットを解説

「SaaSがコスト削減できるというのは本当だろうか?どのようなメリットやデメリットがあるのか知りたい」
インターネットを通じてソフトウェアを利用できる『SaaS』。
多くの企業が取り入れつつあるなか、どのようにコスト削減へとつながるのかいまいちわからないという人が多いのではないでしょうか。
- SaaSとは?
- SaaSのメリットやデメリット
今回は、上記について詳しく解説していきます。SaaSを利用してコスト削減につなげるために、ぜひ参考にしてください。
コスト削減で話題の「SaaS」とは?
SaaSとは「Software as a Service」のことで、クラウド上で提供されるソフトウェアサービスを指します。
主な特徴は、以下のとおりです。
- インターネット環境があれば、時間や場所を問わず利用できる
- 端末にソフトウェアをインストールせず利用できる
- パソコン以外に、スマートフォンやタブレットなどでもアクセス可能
- 複数のユーザーが同時にアクセスし、編集や管理できる
- データをクラウド上に保存できるためパソコンの容量を圧迫しない
- 利用したいサービスや期間に対して支払う
- バージョンアップが自動的に行われるため管理不要
インターネットに接続できるデバイスがあればSaaSを利用できるため、テレワークなどにも向いているといえるでしょう。
次に、主なサービスを以下にご紹介します。
- メール(Gmail・iCloudメールなど)
- SNS(Twitter・Facebook・Instagram・YouTubeなど)
- チャットツール(Chatwork・Slack・LINEWORKSなど)
- ストレージ(Google Drive・Dropbox・Evernote・One Driveなど)
- グループウェア(Office365・Google Workspace・サイボウズOfficeなど)
上記の中には、SaaSだということを意識せず利用しているものもあるのではないでしょうか。企業でSaaSを利用する際は、どのサービスがコスト削減になり業務を効率化できるかという視点で導入を検討しましょう。
SaaSについて詳しくは「SaaSとは?特徴やメリット、主なサービスについて解説」で解説しております。あわせてご覧ください。
コスト削減につながるSaaSのメリット
ここからは、コスト削減につながるSaaSのメリットを以下のとおりご紹介していきます。
- システム開発のコストがかからない
- 必要な分だけ利用できる
- 効率化や生産性の向上
それぞれ掘り下げていくので、さっそく見ていきましょう。
(1)システム開発のコストがかからない
SaaSはもともとクラウド上にあるサービスを利用するので、開発コストがかからないところがメリットです。
自社でソフトウェアを開発するには、多額の費用と長い準備期間が必要になるため、その予算や人材を確保できない企業もあります。
しかしSaaSにおいてはその心配はいりません。自社にITスキルのある人材がいなくても、スムーズに導入できるのです。
またサービス利用料を払えば、すぐに利用開始できる手軽さがあるところも魅力の1つに挙げられます。
サービス提供元のソフトウェアを利用することから、自由なカスタマイズはできませんが、さまざまな機能がついている場合がほとんどです。多くのサービスの中から自社に合ったものを選択できます。
(2)必要な分だけ利用できる
SaaSは、必要な分だけ利用できるところがコスト削減につながります。
従来ではシステムをパッケージで導入する場合、不要な機能やサービスがあっても丸ごと購入しなければなりませんでした。そのため、初期費用が高いのに使えない、といった事態に陥ることもあったのです。
しかしSaaSであればどのサービスもすぐに導入でき、必要がなくなれば契約を終了すればいいのです。必要なサービスは追加で契約すればいいため、無駄なコストが発生しません。
その時々で必要なサービスを、必要な人数分だけ契約して利用できるのでコスト面で最適化できるのです。なお、SaaSは一般的に買い切り型ではなく、利用料を払っていくサブスク型になります。
アップグレードやダウングレードを柔軟に変更できるというメリットを活かして、気軽に導入してみてもいいでしょう。
(3)効率化や生産性の向上
SaaSを導入することで、業務の効率化・生産性の向上による企業全体としてのコスト削減が期待できます。
SaaSは多くの場合、従来のオンプレミスソフトウェアよりも使いやすく、機能性が高いからです。
例えば、クラウドベースのプロジェクト管理ツールやコラボレーションツールは、チーム間のコミュニケーションを円滑にし、タスクの進捗状況やリソース管理を一元化することができます。
一元管理することで、従業員の作業時間が短縮され無駄な手間やコストが削減可能です。
また、SaaSはリアルタイムで情報共有が可能なので、迅速な意思決定ができ、組織全体の生産性が向上します。SaaSは常に最新のバージョンが提供されるため、新しい機能や改善が継続的に導入され、企業の業務効率化を加速させるでしょう。
効率化・生産性向上によるコスト削減は、SaaS導入により直接的にコストが削減されるだけでなく、間接的にも企業の競争力を高め、さらなる成長機会を創出する重要な要素です。
SaaSのコストを膨らませるデメリット
SaaSはコスト削減につながる一方で、以下のようなデメリットもあります。
- ID・パスワードの管理が煩雑になる
- シャドーITが発生しやすい
これらについて詳しく解説していくので、参考にしてください。
(1)ID・パスワードの管理が煩雑になる
SaaSを導入することにより、IDやパスワードの管理が煩雑になることがあります。
サービスが増えるほどアカウント管理が大変になり、その結果管理に穴が発生してセキュリティ上の問題が出てしまうのです。企業によっては、クラウドとオンプレミスのシステムが混在していることもあるでしょう。
そうなると、ID・パスワードの管理が更に煩雑になってしまいます。
したがって、SaaSの場合は1度のユーザー認証で複数のシステムの利用が可能になる『シングルサインオン』などを利用するといいでしょう。シングルサインオンを利用することで、IDやパスワードを管理する負担が減り、セキュリティ強化に繋がります。
ID・パスワードの管理について詳しくは「企業のIDやパスワードはどう管理する?注意点や管理サービスの選び方まで紹介」で解説しております。あわせてご覧ください。
(2)シャドーITが発生しやすい
SaaSを取り入れることで、シャドーITが発生しやすくなるところがデメリットです。
シャドーITとは、IT部門が把握していないオンラインサービスやアプリを社員が利用していることを指します。
シャドーITによって導入されたSaaSが企業のセキュリティポリシーに適合していない場合、企業は情報漏えいやセキュリティリスクに対処するために、追加の対策費用が発生することがあります。
また、セキュリティリスクが顕在化した場合、企業の評判や顧客信頼を損なう恐れがあり、最悪の場合損害賠償請求や法的なトラブルに巻き込まれることも考えらるのです。
SaaSの導入によってシャドーITが発生した場合、管理のためのコスト増がデメリットとなるでしょう。
シャドーITについて詳しくは「シャドーITとは?リスク・対策法5選と検知できるサービスを紹介」で解説しております。あわせてご覧ください。
SaaSのコストをさらに抑えるならメタップスクラウド
今回はSaaSの概要について解説し、メリットやデメリットも取り上げました。
SaaSはクラウド上で提供されるソフトウェアサービスのことで、メリットやデメリットは以下のとおりです。
メリット | デメリット |
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これらをしっかり理解したうえで、SaaSを効率的に利用していきましょう。
なお、『メタップスクラウド』であればコスト削減を実現しつつ、SaaS管理とID管理が可能です。SaaSのデメリットであるID管理とシャドーIT対策もカバーできるので、企業の負担を大幅に減らせます。IP制限などの各種セキュリティ機能にも対応しており、安心して使えるツールです。
SaaSにおけるコスト削減と、セキュリティ面の管理をすべて任せられるので、ぜひ利用を検討してみてはいかがでしょうか。
メタップスクラウド編集部
「メタクラブログ」は、株式会社メタップスが運営する公式メディアです。当メディアでは、企業のセキュリティ対策や業務効率化に役立つコンテンツの情報を発信しております。