Wi-Fiってなんですか?インターネットにつながる仕組みから必要なものまで解説

会社や自宅あるいは外出先で利用する機会があるWi-Fi(ワイファイ)。
普段耳にしたり、使っていたりするものの、次のように疑問に思うことはありませんか。
「そもそもWi-Fiってなに?」
「聞いたことはあるけれど、具体的によくわからない」
「どのような仕組みなの?」
このように、Wi-Fiについて「具体的にはなんなのか」知らないことに気づくこともありますよね。
本記事では、Wi-Fiの基本からよく似た言葉との違いやインターネットにつながる仕組みなど、詳しく解説しました。
この記事を読めば、Wi-Fiについて深く理解できるはずです。ぜひ最後まで読んで、参考にしてください。
Wi-Fiとはなにか
『Wi-Fi』とは、ケーブルを利用せずにパソコンやスマホなどの機器をネットワーク接続できる、『無線LAN』の規格のことを指します。読み方は「ワイファイ」です。
『無線』はワイヤレスのことを指し、『LAN』はLocal Area Network(ローカルエリアネットワーク)のことで、会社や自宅などの限られた範囲内で相互にデータ通信ができるネットワークを指します。
つまり、ケーブルを必要とせず無線でインターネットに接続できるのです。
Wi-Fiを会社や自宅で使用するには、『Wi-Fiルーター』という機器を用意する必要があります。
『Wi-Fiルーター』とは、Wi-Fi機能が使える『ルーター』のことで、同じくWi-Fi機能が使えるパソコンやスマホなどの機器と、電波の送受信を行うための機器のことを指します。
『ルーター』はパソコンやスマホなどの複数のデジタル機器を、インターネットに接続するために必要となる機器です。
Wi-Fiルーターを使うことにより、無線電波によってインターネットに接続できるのです。なお、Wi-Fiルーターは『無線LANルーター』ともよばれています。
Wi-Fiとよく似た言葉の違い
Wi-Fiとよく混同しがちな言葉について解説していきます。
ここでは、下記4つを挙げました。
- Wi-Fiと無線LANの違い
- Wi-Fiとインターネットの違い
- Wi-Fiと4G/LTE/5Gの違い
- Wi-Fiとモデム・ルーターの違い
これらの違いを明確にすると、よりWi-Fiへの理解を深められるはずです。それぞれみていきましょう。
(1)Wi-Fiと無線LANの違い
『Wi-Fi』と『無線LAN』の違いは下記の通りです。
Wi-Fi |
無線LANの一規格のこと |
無線LAN |
ケーブル無しで無線の電波によってインターネット接続すること |
無線LANは、有線LANのようにLANケーブルを用いて機器同士をつなげる必要がないため、配線をスッキリできるという特徴があります。
また、電波が届く範囲であれば、インターネットを利用できるなどのメリットがあり、無線LANが普及しました。
しかし、無線LANが登場したばかりのころは、メーカーによって規格が異なり、違う機器との接続がうまくいかないことが多くありました。
そこで無線LANの規格として『Wi-Fi』が登場したのです。そのため「Wi-Fi=無線LAN」という認識が広まっていったのです。
(2)Wi-Fiとインターネットの違い
『Wi-Fi』と『インターネット』の違いは下記の通りです。
Wi-Fi |
|
インターネット |
|
Wi-Fiはあくまでも、機器とルーターまでの電波の総称です。
一方インターネットは、Wi-Fiの先である世界中のネットワークにつながっていることを、覚えておきましょう。
(3)Wi-Fiと4G/LTE/5Gの違い
『Wi-Fi』と『4G・LTE・5G』の違いは下記の通りです。
なお「4G・LTE・5G」とは、契約している通信事業者の基地局から送られてくるモバイルデータのことを指します。
Wi-Fi |
|
4G・LTE・5G |
|
どちらもケーブルに接続せずインターネットを利用できる点は共通していますが、「通信距離」と「通信先」に大きな違いがあります。
Wi-Fiは限定された場所での利用となり、4G・LTE・5Gは電波が届く範囲であれば、どこでも使えると覚えておきましょう。
(4)Wi-Fiとモデム・ルーターの違い
『Wi-Fi』と『モデム・ルーター』の違いは下記の通りです。
Wi-Fi |
|
モデム |
|
ルーター |
|
また、モデムとルーターは見た目が似ていますが、『インターネット(外部)→モデム→Wi-Fiルーター→機器(パソコン)』という流れになります。
Wi-Fiでインターネットにつながる仕組み
Wi-Fiは、契約している通信事業者のインターネット回線をルーターやモデムに繋ぎ、パソコンやスマホなどに無線の電波を送って、インターネットに接続できています。
そのため、Wi-Fiに対応している機器であれば、ゲーム機やスマート家電でもインターネットに接続できます。
具体的には、Wi-Fiルーターから電波が飛び、使用する機器が電波を受け取る流れとなります。
前述の通り、Wi-Fiルーターは電波が届く数十メートル程度の範囲であれば、ケーブルを使用せずにインターネットを使えるのです。
ただし、Wi-Fiルーターをインターネットに接続するためには、通信事業者との契約が必要です。
「Wi-Fiルーター単体=インターネット接続できる」とはならないため、注意しましょう。
Wi-Fiの使い方
では、Wi-Fiの使い方についてご紹介します。「自宅で使う場合」と「フリーWi-Fiを利用する場合」にわけて解説していきます。
ぜひ、参考にしながら読み進めてください。
(1)自宅で使う場合
Wi-Fiを自宅で使う場合、下記の流れです。
- 『モデム』と『Wi-Fiルーター』を接続する
- ルーターのネットワーク名とパスワードを確認する
- 使用する機器とWi-Fiを接続する
まず、前述したモデムとWi-Fiルーターを接続します。
これらを接続する際は、LANケーブルで「WAN」と記載されている部分に接続します。
次に、Wi-Fiルーターの底面や側面に記載されている「ネットワーク名(SSID)」と「パスワード(暗号キー)」を確認します。
SSIDは電波の名前であり、暗号キーは接続に必要なパスワードとなるため、使用する際は一致していなければ使えません。
最後に、使用する機器からWi-Fiに接続すれば完了です。なお、使用する機器によって接続方法は異なりますので、取り扱い説明書をよく読みましょう。
(2)フリーWi-Fiを利用する場合
フリーWi-Fiは、誰でも無料で自由に接続できるWi-Fiです。主にカフェや公共機関などで、提供されているWi-Fiです。
使い方は、フリーWi-Fiエリア内で、接続したいネットワーク名(SSID)を選択します。
ネットワーク名には、利用しているお店や公共機関などの名前となっているケースがほとんどです。後は、パスワードを入力してインターネットに接続できます。
中にはパスワード無しでフリーWi-Fiを利用できるタイプもありますが、お店や公共機関になりすました「なりすましWi-Fi」も存在します。
最悪の場合、個人情報を抜き取られる可能性があるため、フリーWi-Fiを利用する際は、信頼できるWi-Fiを選ぶ必要もあるのです。
フリーWi-Fiに潜む4つの危険性について、下記の記事で詳しく解説しましたので、ぜひ参考にしてみてください。
フリーWi-fiについては「フリーWi-Fi(ワイファイ)とは?4つの危険性と安全に使うための5つのポイント」で詳しく解説しています。あわせてご覧ください。
Wi-Fiを使うにはなにが必要?
Wi-Fiを使うには、「インターネット回線」と「Wi-Fiルーター」に加え、Wi-Fiに対応した「接続機器」が必要です。
インターネット回線がまだの人は、通信事業者と契約する必要があります。Wi-Fiルーターは、契約している通信事業者からレンタルしたり、家電量販店やインターネットで購入したりします。
なお、Wi-Fiルーターはメーカーによって無線LANルーターという名称で販売されていますが、同じものという認識で問題ありません。
Wi-Fiでインターネットにつなげられる機器
ここでは実際に、Wi-Fiでインターネットにつなげられる機器を4つ紹介します。
どのような物がWi-Fiに繋げられるのか確認していきましょう。
(1)パソコンやタブレット
基本的にパソコンやタブレットには、Wi-Fi接続機能が内蔵されています。
たとえば、パソコンやタブレットにWi-Fiを接続させることで、好きな場所で資料づくりや動画視聴などができます。
また、写真や動画などのデータをスマホに送ることも可能です。
(2)スマート家電(IoT)
IoT家電とは(Internet of Things)の略で、日本語で「モノのインターネット」と呼ばれています。
スマート家電(IoT)と呼ばれる家電は、Wi-Fiを使いインターネットに接続することができます。
スマホに専用アプリをインストールし、スマホをリモコン代わりにさまざまな家電を操作できるのです。
(3)ゲーム機
ゲーム機とWi-Fiを接続することで、Wi-Fiを通じて世界中のゲームプレイヤーとオンラインでつながれます。
また、Wi-Fiの接続によりゲームソフトをお店に買いに行かずに、自宅からでもインターネットを経由して、ソフトをダウンロードできます。
(4)スマホ
スマホをWi-Fiに接続すると、通信制限の心配がなくなるメリットが挙げられます。
前述で紹介した、モバイルデータ(4G・LTE・5Gなど)は、動画やインターネットに長い間接続したり、使い過ぎたりするとどうしても通信制限がかかってしまいます。
また、データの表示速度が遅くなることもありますが、Wi-Fiに接続すると通信制限を気にする必要がなくなるのです。
Wi-Fiを使うメリット
便利なWi-Fiですが、どのようなメリットがあるのでしょうか。
Wi-Fiを利用するメリットは下記の通りです。
- データ容量を気にせずにインターネットと通信できる
- 通信制限がないので快適に使える
- 複数の機器と同時接続できる
- LANケーブルの接続がいらない
- 電波の届く範囲内であればインターネット接続ができる
Wi-Fiにはデーター通信の容量に制限がないため、通信速度が落ちる心配がありません。
動画やネットをストレスなく見ることができます。また、Wi-Fiルーターひとつで、複数の機器を同時接続できるため、家族で共有することが可能です。
さらに、LANケーブルの接続がいらないため、電波の届く範囲内であればインターネット接続ができます。
これにより、LANケーブルを引くのが難しい、ベランダやお風呂場であってもインターネットに接続できます。
このように、Wi-Fiは汎用性の高いインターネット接続方法なのです。
Wi-Fiを使うデメリット
Wi-Fiを使うメリットがある一方で、デメリットもあります。
メリット・デメリットを把握した上でWi-Fiを使うことが大切です。
- 通信が不安定になることもある
- 接続設定する手間がある
- セキュリティ保護がされていないと不正アクセスされることもある
メリットの章でWi-Fiは、LANケーブルの接続がいらなかったり、通信範囲内であればどこでも接続できたりとをお伝えしましたが、反対に通信が不安定になることもあります。
たとえば、Wi-Fiルーターとの距離が長かったり、障害物があったりすると、通信が不安定になりがちです。ひどい場合には、通信が途切れることもあるでしょう。
また、Wi-Fiは接続するために接続したい機器から設定する必要があるため、 ITを苦手としている人は苦戦する可能性が高いのです。
さらに前述でも紹介しましたが、フリーWi-Fiを利用する場合、不正アクセスされる可能性があります。
外出先などでフリーWi-Fiを利用する際は、セキュリティ保護がされていないWi-Fiに接続しないよう対策をする必要があるでしょう。
まとめ
本記事では、Wi-Fiの基本からインターネットに繋がる仕組みなどを詳しく解説しました。
普段なにげなく使っているWi-Fiですが、仕組みや似た言葉との違いについて理解すると、トラブルの原因を突き止めたり、必要なものを瞬時に把握できたりします。
また、セキュリティ保護がされていないWi-Fiを利用してしまうと、第三者に不正アクセスされ、個人情報を抜き取られてしまう可能性があります。
会社のパソコンであれば、顧客情報や取引先データの流出をさせてしまう危険性もあるのです。便利なWi-Fiですが、利用する際には危険があることも理解しておくことが大切です。
メタップスクラウド編集部
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